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水道水の水質基準項目

○健康に関する項目
一般細菌

一般細菌は標準寒天培地で36±1℃で24±2時間培養して発現する集落の数で、検出される全ての細菌を表しています。

大腸菌群

大腸菌群は、大腸菌やそれに似た性状をの細菌の総称です。グラム染色で染色されないことや、芽胞をつくらないという性状をもつ細菌が全て含まれるので、厳密には大腸菌とは異なります。排泄物による汚染などを示す指標です。

重金属類

カドミウム、水銀、セレン、ヒ素、鉛、六価クロムの六種です。カドミウムはイタイイタイ病の原因であり、水銀はメチル水銀となって水俣病の原因となっています。

シアン

シアン化合物はメッキ工業、金属精錬、写真工業などに利用されています。シアンイオンはきわめて毒性が強いです。

硝酸性窒素、亜硝酸性窒素

乳児にメトヘモグロビン血症を引き起こす可能性があります。

フッ素

斑状歯発生を予防するために基準が設けられた。

合成化学物質

四塩化炭素など13種類です。急性毒性、慢性毒性、発がん性などを有しています。

トリハロメタン

発がん性があります。浄水過程で水中のフミン質などと塩素が反応して生成されます。

農薬類

急性毒性、慢性毒性があります。


○水道水が有すべき性状に関連する項目

金属類

亜鉛は高濃度で不快な収れん味や白濁を生じます。鉄は洗濯物に色がついたり異臭味障害を生じさせたりします。銅は洗濯物や水道設備に色を着けたり不快な味を感じるようになったりする。ナトリウムは味覚に障害を生じさせたりする。マンガンは水を黒くさせます。

塩素イオン

塩素イオンの味を感じないように基準値が設けられています。

カルシウム、マグネシウムなど(硬度)

石鹸の泡立ちを悪くさせます。

蒸発残留物

主成分はカルシウム、マグネシウム、ケイ素などで味を悪くすることもあります。

陰イオン界面活性剤

発泡や異臭味の原因になります。

有機化学物質

臭味を発生させないように基準が設けられています。

pH

水道施設の腐食を防止するために設定されています。

味、臭気

異臭味があれば何らかの問題が発生している可能性があります。

色度、濁度

色がついていたり、濁りがあれば水質に何らかの以上がある可能性があります。


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