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下水処理


下水処理は、汚水を処理して清涼で衛生的で安全な処理水を放流することを目的としています。しかし、その処理過程では大量の汚泥(汚濁物のかたまり)が発生します。その汚泥も処理しなくては、汚濁を処理したとは言えません。つまり、下水処理とは汚水の処理だけでなく、発生汚泥の処理も含めたものを言います。

下水処理の処理過程は、一次処理、二次処理、高度処理に分けられます。一次処理では、下水中の汚濁物を沈殿させたり浮上させたりして‘物理学的’に処理します。二次処理では、微生物を利用して‘生物学的’に有機物を除去します。高度処理では、一、二次処理では十分に除去できなかった有機物や窒素、リンを除去します。

では、まず一次処理からみていきましょう。一次処理は、最初沈殿池という池で行われます。ここでは比重の大きいSSを除去します。一次処理の目的は、続く二次処理(生物処理)の準備です。だから、薬品を加えて汚濁物をかたまりにしたりせずに、ただ池の中をゆっくりと通過させることで除去させています。最初沈殿池では、池の中をどれだけゆっくりと流していけるかということがポイントになるので、設計では (流入水量)/(池の表面積) とした水面積負荷が重要な因子となります。

二次処理で行われる生物処理で有名な手法は「活性汚泥法」です。活性汚泥法とは、好気性細菌を一次処理水に加えて有機物を分解していきます。この細菌は有機物を利用して繁殖して、凝集性のあるゼラチン状のフロック(かたまり)を作ります。このフロックのことを活性汚泥といいます。フロックは沈殿しやすくなっているので、底にたまったものが除去されます。しかし、フロックの中では細菌がまだ生きています。だから、次に流入してきた下水に混合されて再利用されます。

しかし、この段階で注意しなくてはならないことは、エアレーションを常に行っていなくてはならないことです。エアレーションとは、水槽のブクブクのように水中に酸素を供給することです。なぜエアレーションが必要なのかというと、活性汚泥中の微生物は好気性細菌だからです。好気性細菌は、酸素がなくては分解もできないし生きていくこともできません。

流入下水の水質がいいようであれば、活性汚泥を混ぜた後、最終沈殿池に送られて活性汚泥を沈殿させて上層の水はそのまま放流されます。この処理だけで、BODやSSは大体90〜95%除去することができます。

下水処理の大まかな流れは以上です。活性汚泥法の細かい内容と高度処理については別のページで行います。


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