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空気の基礎

ここでは、空調の勉強をする上で必要となる、空気の基本的な尺度についてやっていきます。定義をしっかりわかっていないと後々混乱してしまうので、しっかり確認しながら読み進めてください。

乾き空気

 窒素、酸素、炭酸ガス、アルゴン、ヘリウムなどの混合気体のこと

湿り空気

 乾き空気に水分(水蒸気)が混合したもの

 地球上にある空気

水蒸気

 水が蒸発して目に見えない状態になったもの

蒸気

 沸騰して湯気のように目に見える状態のもの

乾き空気 水分 湿り空気
体積 V [m3] V [m3] V [m3]
重量 1 [kg] x [kg] (1+x) [kg]
圧力 p1 [kg/cm2] p2 [kg/cm2] P [kg/cm2] =p1+p2

このように、乾き空気と水蒸気を混ぜたとき、体積は変化せず重量、圧力はその和を取ります。

飽和空気

ある温度・圧力の下で水蒸気として含める限界に達した空気

このときの温度を露点温度という

霧入り空気

露点温度以下になって、空気中に微細な水滴(霧)が漂ったもの

乾球温度 (t)[℃]

乾球温度計が示す温度

空気の温度

湿球温度 (t')[℃]

湿球温度計が示す温度

露点温度 (t'')[℃]

空気中の水蒸気が凝縮・結露し始める温度

相対湿度100%になったときの空気温度

相対湿度 (φ)[%]

ある空気がその温度における飽和空気に対して、どの程度湿っているか、空気の湿っぽさをあらわす尺度

相対湿度  $\phi = \frac{P_v}{P_s} \times 100$

$P_s$ : 飽和状態の水蒸気分圧

$P_v$ : 同じ温度における不飽和状態の水蒸気分圧

絶対湿度 (x)[kg/kg'] [kg/kgDA]

湿り空気に含まれる水蒸気量

乾き空気1kgに対する重量比

エンタルピー (h) [kcal/kg'] [kcal/kgDA]

ある温度を基準にしてはかった流体1kgの中に含まれる全熱量

通常は0℃を基準にとる


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