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冷房設計


空気線図がある程度使えるようになったところで、冷房設計をしていきます。設定状況は下の図のようになります。

冷房設計

室内空気を1、外気を2、混合空気を3、SA(Supply Air)をCとしています。RAダクトを通るRA(Return Air)は室内空気と同じとします。簡単に冷房設計の手順をまとめてから、具体的にどういう式を使っていくのか説明していきます。


冷房設計の手順
(1)設計室内空気1を空気線図上にプロットする。
(2)設計用外気2(TAC 2.5%[危険率])を空気線図上にプロットする。
(3)冷却コイル出口空気4を空気線図から求める。
(4)吹出し温度差を求める。
(5)送風量$Q$、外気量$Q_o$、混合比$k$を求める。
(6)混合空気3を空気線図上にプロットする。
(7)冷却コイル負荷$q_c$を求める。
(8)冷却コイル能力$q'_c$を求める。

手順をまとめると、以上のような8段階に分かれます。では、最終の空気線図を示してから具体的に手順を追っていきたいと思います。まずは、最終の空気線図から見てください。

空気線図 冷房設計

この図を目標にがんばっていきます。冷房設計は、空気1、2、3、4を空気線図上にプロットできればほぼ終了です。それでは、手順を追って説明していきましょう。

(1)、(2)は設計する環境を決めてプロットするだけです。室内空気の設計値は、快適条件があるのでそれを用いればいいでしょう。ちなみに一般のビル、住宅の快適条件は $t_1$=26℃ 、 相対湿度=50% です。設計用外気は、設計温湿度条件というのが地方別に決まっているのでそれを用いてください。例えば、大阪では $t_2$=34.6℃ 、 $t'_2$=26.5℃ です。

ここで気になっている人がいると思うので説明しておくと、TAC 2.5% の気温とは過去数年間の冷房シーズン(120日間)に 2.5% (3日間)だけ「その温度」を超える日があるという温度です。つまり、120日間の最高気温を日別に積み上げていき、そのうち上から 2.5% の発生率になる気温のことをいいます。(わかりにくいかなぁ…説明が下手ですみません…)

(3)出口空気4をプロットします。方法は部屋に流入してくる熱量から顕熱比(SHF)を求めます。式は

$\rm{SHF} = \frac{q_S}{q_S + q_L} = \frac{q_S}{q_T}$
でした。顕熱比線が空気1を通るように平行な線を引きます(破線)。その線と相対湿度 90% の線が交わるところが空気4になります。ここで、 $t_4$ が14℃以上になっているかチェックしてください。

(4)吹出し温度差を求めます。これは空気線図の中の $t_d$ にあたる部分です。単純に空気1と空気4の気温の差をとってください。ここで、 $t_d$ が9〜12度に収まっているかチェックしてください。

(5)送風量$Q$、外気量$Q_o$、混合比$k$を求めます。送風量$Q$は

$Q = \frac{q_S}{0.29 \times t_d}$
で求められます。外気量$Q_o$は、住宅では 3[m^3/(m^2 h)] と単位面積当たりの推奨値が決まっているので、それを用いて計算してください。混合比は
$k = \frac{Q_o}{Q}$
で求められます。ここで、$Q$が 換気回数6回/h 以上になっているかチェックしてください。

(6)混合空気3を空気線図上にプロットします。(5)で混合比がわかっているので、それを用いて空気3をプロットしてください。

(7)冷却コイル負荷$q_c$を求めます。冷却コイル負荷は

$q_c = 1.2Q \left(h_3 - h_4 \right)$
で求められます。

(8)冷却コイル能力$q'_c$を求めます。冷却コイル能力は

$q'_c = 1.1 q_c$
で求められます。冷却コイル負荷と冷却コイル能力が異なるのは、ダクトを通る間に熱を受け取ってしまうことや、送風機からの発熱を考慮しているためです。

以上で冷房設計は終了ですが、最後に空気線図を載せておくのでもう一度確認してください。

空気線図 冷房設計

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