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汚泥処理


下水処理の最後の段階です。下水処理場では毎日膨大な量の汚泥が発生しています。この汚泥を処理しないことには、衛生的な環境の維持は困難なものになるでしょう。そこで、この汚泥処理にもいくつかの方法が利用されています。その基本的なスタンスとしては
(1)減量化をはかること
(2)性状の安定化をはかること
(3)資源として利用を図るために加工すること
という三点です。処理プロセスと目的との関係をまとめると下のような表になります。

濃縮 消化 脱水 コンポスト 乾燥 焼却 溶融
減量化 -
安定化 - - -
資源化 -

表の処理プロセスのいくつかを組み合わせることで、利用目的に適した方法を選択します。それぞれの処理プロセスがどのようなものか見ていきましょう。

濃縮

汚泥の含水率を99%から98%へ減少させます。たった1%ですが、これだけで容積が半分になります。最近は有機物の割合が増加し、暑い時期に汚泥が腐敗してしまって濃縮効率が悪くなることがあります。そのような状況に対応するために、機械を用いて濃縮する方法も採用されています。

消化

微生物を利用して有機物を分解・安定化させます。微生物を利用するため、下水処理のときのように嫌気性のものと好気性のものがあります。嫌気性はやはり好気性に比べ分解速度が遅く臭気が発生します。しかし、好気性の分解を行うには、エアレーションが必要でエネルギー消費量が大きくなります。

脱水

汚泥中の水分を減少させて汚泥量を減少させます。方法は天日乾燥と機械脱水があり、天日乾燥は動力が必要ない分、設置面積が大きく臭いの問題が伴います。機械脱水は設置面積が小さく臭いの問題が少ないが、動力が必要になります。

コンポスト

汚泥には、有機物や窒素、リンが多量に含まれています。そのため、農地に有機質を供給する堆肥として利用することができます。コンポスト化は、好気性の微生物に分解させることで作ることができます。

乾燥

汚泥を加熱して含水率を低下させます。乾燥方法は熱風をかける方法と、熱交換器の伝熱面からを熱を伝える方法があります。

焼却

汚泥ケーキに過剰な空気を供給して燃焼させる方法です。燃焼させることで有機物は分解され、無機物だけになります。この方法は、補助燃料が必要なため高額な燃料費がかかります。また、排ガス中には大気汚染防止法にかかわる物質も含まれるため、その排ガスを処理する設備も必要となります。

溶融

汚泥や焼却灰を高温で燃焼、溶融させます。その後、冷却してスラグ化します。この方法は、容積を大幅に削減することができ、有機物のない安定したスラグを得られます。したがって、細砂や砕石の代わりに用いることができます。


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