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負荷計算


冷房設計を行うにしても、暖房設計を行うにしても部屋の熱負荷がわかっていないとどうしようもありません。しかし、この熱負荷さえ計算できるようになれば、空調設計の基本は全てできるようになったといえるのではないでしょうか。

では、負荷をどのように計算していくのかということですが、顕熱と潜熱を別々に計算しなくてはいけません。そこで、どのような負荷要素があり、顕熱、潜熱どちらにかかわっていてどのような式で求めることができるのかを表にしたので見てください。

表1 夏季の熱負荷計算式
夏季 顕熱 潜熱
外壁、屋根 $q_n = A\cdot K \cdot \triangle T$ -
$q_n = A \cdot K \cdot \triangle T$ -
内壁、天井、床
(非空調室)
$q_n = A \cdot K \cdot \triangle T$ -
ガラスからの日射 $q_G = A \cdot S_n \cdot SC$ -
人体 $q_{HS} = \left( \rm{No. people} \right) \times SH$ $q_{HL} = \left( \rm{No. people} \right) \times LH$
照明器具 蛍光灯 $q_E = 1.16 \times EP$
白熱灯 $q_E = 1.0 \times EP$
-
機器 $q_P = EP \times DC$ -
すきま風 $q_s = \frac{C_P \cdot \gamma \cdot \triangle t \cdot Q_i }{3600} = \frac{\triangle t \cdot Q_i}{3}$ $q_L = \frac{r\cdot \gamma \cdot \triangle x \cdot Q_i}{3600} = 830 \cdot \triangle x \cdot Q_i$
外気 $q_o = V_a \times 1.2 \times \left( h_o - h_i \right)$ -

表2 冬季の熱負荷計算式
冬季 顕熱 潜熱
外壁、屋根 $q_n = A \cdot K \cdot K \triangle T$ -
$q_n = A \cdot K \cdot \triangle T$ -
内壁、天井、床
(非空調室)
$q_n = A \cdot K \cdot \triangle T$ -
ガラスからの日射 - -
人体 - -
照明器具 - -
機器 - -
すきま風 $q_s = \frac{C_P \cdot \gamma \cdot \triangle t \cdot Q_i}{3600} = \frac{\triangle t \cdot Q_i}{3}$ $q_L = \frac{r \cdot \gamma \cdot \triangle x \cdot Q_i}{3600} = 830 \cdot \triangle x \cdot Q_i$
外気 $q_o = V_a \times 1.2 \times \left( h_o - h_i \right)$ -

$A$:面積、$K$:熱還流率、$\triangle T$:実行温度差、$S_n$:日射熱、$SC$:遮蔽定数、$SH$:一人当たり顕熱、$LH$:一人当たり潜熱、$EP$:電力量、$DC$:使用率、$C_p$:1000、$\gamma$:1.2、$\triangle t$:室内外温度差、$Q_i$:換気回数、$r$:2.5x10^6、$\triangle x$:室内外絶対湿度差、$V_a$:外気量、$h_o$:室外エンタルピー、$h_i$:室内エンタルピー

それぞれの記号について見ていくと、Aは設計図から求めることができます。$K$は壁の構造から求められます。$\triangle T$、$S_n$は参考文献の本に載っています。$SC$はガラスの種類によって決まる値です。$SH$、$LH$は部屋の利用目的によって決まります。$\triangle t$、$\triangle x$は参考文献に載っています。$Q_i$は建築物の構造で決まります。$h_o$、$h_i$は空気の状態から求められます。

冷房設計にはある項目が、暖房設計では一部なくなっていることに多くの人が気づいたと思います。これは、日射や内部発熱の項目で暖房設計においてこれは安全側(部屋を温める方向)に作用する項目なので通常計算されないようです。

以上の計算を部屋ごとに行うことで空調設計ができるようになります。かなり煩雑な計算になるので、まとめかたを自分なりに工夫するなどして計算忘れなどしないようにしなくてはなりません。一つの部屋の計算をするだけでもかなりの時間を要すると思います。エクセルなどの計算ソフトを使えば、ある程度楽に計算できるようになるのではないでしょうか。手計算で練習してみようという方はがんばってください(^^)


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