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活性汚泥法

活性汚泥法は、下水処理の二次処理で用いられる代表的な手法です。下水処理の項目をご覧になってない方は、まずそちらをご覧になってください。

では、活性汚泥法の細かいことをやっていきましょう。活性汚泥法は、好気性細菌が有機物を分解することによって行われています。ということは、好気性細菌が活動しやすい環境、活動しにくい環境、生息できない環境などいろいろあるはずです。その環境条件について、ここでは話していきたいと思います。

細菌が活動しやすい環境とはどんな環境でしょうか?細菌の活動に影響を与える要因は主に栄養、温度、pH、有害物質などです。これらが適正な範囲に収まっていれば、活性汚泥法はその効力を発揮します。しかし、一方で適正な範囲に収まっていなければ全く機能しないということも起こります。

上で述べた活動に影響を与える要因の適正な範囲とは、栄養が BOD:窒素:リン=100:5:1 程度になっている必要があります。通常の下水であれば、何もしなくてもこれぐらいの栄養が含まれています。しかし、工場の下水が増えてしまうとバランスが崩れ、処理前に下水に栄養を補給しなくてはならないこともあります。

温度は 10℃以下 になると細菌の活動が低下してしまうので、この温度以上を保つ必要があります。pHは 6.0〜8.0 の範囲であれば特に問題はありません。しかし、浄化途中にアルカリ度が消費されて酸性に傾くこともあるので注意が必要になります。有害物質は シアンフェノール が含まれていると、活性汚泥に悪影響が及ぶので適正に管理されていなければなりません。

下水処理のところで述べたように、活性汚泥法で重要なことはエアレーションを行うことです。ですが、エアレーションとはいってもその方法がいくつかあります。そのエアレーションの方法を以下で述べていきます。

活性汚泥法 旋回流式 旋回流式の標準式という一番簡単なタイプです。端でエアレーションを行うことで、旋回流を生じさせます。
活性汚泥法 深層式 旋回流式の深層式です。他のものよりも深く中央にしきい板を持ち流れ方向を統一させようとしています。片側でエアレーションを行い、旋回流が標準式よりも強く生じます。
活性汚泥法 全面エアレーション式 全面エアレーション式です。気泡径の小さい散気板をタンクの底全面に設置しています。微小な気泡がタンク内に分散するので、酸素の溶解速度が速くなります。
活性汚泥法 気泡噴射式 気泡噴射式です。ポンプを使って一度タンク内の水を吸い上げ、空気と混合してタンク内に噴出します。高速で噴出されるので、気泡を全体に散乱させることができます。
活性汚泥法 水中かくはん式 水中かくはん式です。送風機から送られてきた空気を、水中にあるタービンの羽根でかくはんします。かくはんによって、気泡が小さくなり酸素溶解速度が高くなります。

五つの方法を示しましたが、どの方法であっても気泡径が小さいほうが、気泡の表面積が増えて酸素供給には適しています。しかし、気泡径を小さくしようとすると目詰まりを起こしやすくなるので、空気をろ過してから用いるようにしなくてはいけません。


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